▼目次
1. インプラントの埋入本数の決め方
2. 全ての歯を失った場合に考えられる治療方法
3. 複数本のインプラントを行う場合
4.歯が抜けてから、何もせず放置したらどうなるか
1. インプラントの埋入本数の決め方
インプラントの埋入本数は、患者さんの歯列の状態や、欠損歯の数によって異なります。
➀歯の欠損数
欠損している歯の数が多いほど、治療が必要な歯の本数は増えますが、必ずしも欠損歯の数だけインプラントを埋入するとは限りません。
欠損した歯の場所や欠損歯の本数により、必要なインプラントの埋入本数が変わる場合があります。
➁顎の骨の状態
インプラント治療は顎の骨に直接インプラントを埋入するため、顎の骨の状態はインプラントを挿入できる本数に大きく影響します。
➂治療計画
歯列全体のバランスや咬み合わせの改善を目指して、適切な本数を埋入します。
患者さんの期待する咬み合わせや見た目に対する要望によっても、インプラントを挿入本数は変わる場合があります。
➃インプラント治療の技術
インプラント治療には様々な技術があり、技術の選択によっても本数が変わることがあります。
例えば、総入れ歯の方向けの治療であるオールオンフォーと呼ばれる術式では、インプラントを4本~6本埋入して、12本の歯を連結した一体化した上部構造を装着します。オールオンフォーは、総入れ歯と違ってピンク色の床部分がほぼ無いため、入れ歯より小さく、審美性が良いと言われます。
2. 全ての歯を失った場合に考えられる治療方法
歯を失うと口腔機能を回復するためにインプラント、ブリッジ、入れ歯などの治療方法で歯を補う必要がありますが
歯が全く無い場合にはブリッジはできないため、以下の3つの治療法が考えられます。
➀インプラント
インプラントを顎骨内に何本か埋め込み(選択する治療方法により本数は変わります)、それを支えに固定性の歯の上部構造を装着する方法です。
インプラントは固定性になるので取り外しの必要はありません。歯茎への負担も少ない治療方法です。
インプラント最大のメリットは、天然歯とほぼ同等の機能を回復できることです。
インプラントは入れ歯やブリッジに比べて、安定して食べ物を噛むことができます。
総入れ歯の方向けの治療であるオールオンフォーと呼ばれる術式では、インプラントを4本~6本埋入して、12本の歯を連結した一体化した上部構造を装着します。オールオンフォーは、総入れ歯に比べてピンク色の床部分がほぼ無いため、入れ歯より見た目が良いと言われます。
➁インプラントオーバーデンチャー
2本~4本のインプラントを埋め込み、入れ歯の裏面にアタッチメントを装着して義歯を固定します。
インプラントオーバーデンチャーは可撤式になります。
通常の総入れ歯よりも小型化が可能で、歯茎への負担も軽減されます。
➂総義歯(総入れ歯)
歯茎のみで義歯を支える方法。入れ歯が汚れていると歯茎が腫れるなどの症状が起きやすくなり、口臭の原因にもなります。
快適に義歯を使用するために毎日、口から外して洗う必要があります。
顎骨がやせてくると義歯の安定性が損なわれ、歯茎に痛みが生じることがあります。
入れ歯は天然の歯と比べて、噛む力は弱くなってしまうため、思いっきりものを噛むことは難しいと言われています。
さらに詳しく知りたい場合は、ぜひ当クリニックにご相談ください。
3. 複数本のインプラントを行う場合
全ての歯が無い場合には、本来は上下それぞれ14本の歯を補う必要がありますが、必ずしも欠損歯の数だけインプラントを埋入するとは限りません。
欠損した歯の場所や欠損歯の本数により、必要なインプラントの埋入本数が変わる場合があります。
オールオンフォー
総入れ歯の方向けの治療であるオールオンフォーと呼ばれる術式では、インプラントを4本~6本埋入して、12本の歯を連結した一体化した上部構造を装着します。オールオンフォーは、総入れ歯に比べてピンク色の床部分がほぼ無いため、入れ歯より見た目が良いと言われます。
インプラントオーバーデンチャー
2本~4本のインプラントを埋め込み、入れ歯の裏面にアタッチメントを装着して義歯を固定します。
インプラントオーバーデンチャーは可撤式になります。
通常の総入れ歯よりも小型化が可能で、歯茎への負担も軽減されます。
インプラントブリッジ
インプラントとブリッジの併用治療になります。
3本歯が欠損している場合に端の2本にインプラントを埋入して、その間の欠損部分にブリッジをかける治療法になります。
インプラント治療では、インプラントを埋め込む顎骨の骨密度や骨量が重要になります。
さらに詳しく知りたい場合は、ぜひ当クリニックにご相談ください。
4.歯が抜けてから、何もせず放置したらどうなるか
・歯が抜けてから、何もせず放置している方
・すでに入れ歯を使用していれが、入れ歯が合っていない、食べ物を噛めない方
・入れ歯は合わないから、外している方
このような方は早急に改善していく必要があるかと思われます。
歯の無い部分を放置すると、以下の危険性があります。
・歯並びが変化する
歯が抜けた状態を放置すると抜けた歯を補うように歯が動きます。
例えば、歯が抜けた状態を放置すると両隣の歯が抜けた隙間を埋めるように、両隣の歯が抜けた隙間に倒れてきます。
かみ合わせも崩れてきます。部分入れ歯を所有していても装着しないと歯が動き、入れ歯も入らなくなることがあります。
・発音、活舌が悪くなる
歯が無いと、隙間から息が漏れて活舌が悪くなり、コミュニケーションに支障が出ることがあります。
・脳への刺激が減る
人間は食事して噛むことで脳に刺激を送っています。
歯が無いと噛むことができないため、嚙まない影響で認知症になりやすくなるともいわれています。
・見た目が悪くなる
見た目を維持していくために、歯は重要です。
前歯が無い場合、口元はくぼんでほうれい線が目立つようになります。
奥歯が無い場合にはかみ合わせが深くなり、たるみやしわが目立つようになってきます。
・誤嚥しやすくなる
歯が無い状態では食べ物を細かく噛むことができないため、食べ物を丸のみしてしまうことがあります。
食べ物をうまく呑み込めなくなり、誤嚥(食べ物が気管に誤って入ってしまうこと)しやすくなります。
誤嚥が起こることで肺炎(誤嚥性肺炎)を引き起こすこともあります。
監修
院長・審美歯科担当 山田 恵理