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インプラントの被せ物が何度も取れるのはなぜ?原因と再治療の必要性

▼目次

1. インプラントの被せ物が取れる原因

2. インプラントの被せ物が取れたときにしてはいけないこと

3. インプラントの被せ物が取れた時の対処法

4. インプラントが取れて再治療が必要なケース

 
 
インプラントは、自然な見た目で機能的にも優れていることから、多くの方に選ばれる治療法です。
しかし、稀にインプラントの被せ物(クラウン)が何度も取れてしまうトラブルが発生する場合があります。
ここでは、インプラントの被せ物が取れる原因から対処法、再治療が必要なケースについて詳しく解説します。
 
 

1. インプラントの被せ物が取れる原因

インプラントの被せ物が取れてしまう主な原因について、以下に解説します。
 

①ネジの緩み

インプラントの土台と被せ物をつなぐネジが、何らかの理由で緩むと被せ物が外れやすくなります。
ネジが不安定な状態で噛む力がかかり続けると、ネジの摩耗や破損のリスクも高まります。最終的にはインプラント自体の寿命を縮めてしまうこともあるため、早めに対処する必要があります。
 

②セメントの劣化

被せ物を固定するために使用されるセメント(接着剤)が劣化すると、インプラントの固定力が低下し、被せ物が外れやすくなることがあります。
 

③噛み合わせの不調

噛む力のバランスが偏っていると、インプラントに過度な力が加わり、被せ物が取れる原因になります。
 

④歯ぎしりや食いしばりの癖

日常的な歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、インプラントに必要以上の負荷がかかりやすく、被せ物が取れやすくなります。
この癖が原因で被せ物が取れる場合、噛み合わせの調整やナイトガード(歯ぎしり防止用マウスピース)の装着が推奨されることもあります。
ナイトガードを使うことで、睡眠中にインプラントにかかる負荷を軽減し、被せ物の安定性を維持できます。
 

⑤インプラント本体の不具合

インプラント本体が周囲の骨としっかり結合していない場合も、被せ物が安定しない原因となります。特にインプラントの埋め込みが不十分であると、被せ物が外れやすくなります。
 
 

2. インプラントの被せ物が取れたときにしてはいけないこと

インプラントの被せ物が取れてしまったとき、焦って自己判断で対処すると、かえって状況が悪化する可能性があります。
被せ物が取れときに避けるべき行動を以下に解説します。
 

➀自分で再装着しようとする

取れた被せ物を自分で無理に戻そうとすると、インプラントや被せ物自体が損傷する可能性があります。
被せ物の固定には専門的な技術と道具が必要なので、必ず歯科医師に相談しましょう。
 

➁接着剤で着ける

市販の接着剤やボンドで被せ物を固定しようとするのは控えましょう。
接着剤がインプラント本体や周囲の歯に影響を及ぼす場合もあるため、絶対に使用しないでください。
 

➂取れた状態のまま長期間放置する

被せ物が取れたまま放置すると、インプラントや周囲の歯に余計な負担がかかり、他の問題を引き起こすことがあります。
もし取れてしまった場合には、できるだけ早く歯科医院を受診しましょう。
 
 

3. インプラントの被せ物が取れた時の対処法

インプラントの被せ物が取れたときは、以下のように対処しましょう。
 
 

➀取れた被せ物を保管する

取れた被せ物は清潔なティッシュや袋に包み、歯科医院に持参しましょう。
被せ物が破損していない場合は再装着が可能なケースも多いため、必ず保管しておきましょう。
 

➁早めに歯科医院へ連絡する

被せ物が取れたら、できるだけ早く歯科医院へ連絡して診察を受けましょう。
早めの対応により、トラブルの拡大を防ぐことができます。
 

➂噛む際に注意する

被せ物が取れたインプラント部分に噛む力がかからないように、注意しながら食事を摂ることが大切です。
無理に噛むとインプラント本体にダメージを与える可能性があるため、できるだけ反対側で食べるよう心がけましょう。
 
 

4. インプラントが取れて再治療が必要なケース

インプラントの被せ物が取れた場合、状態によっては再治療が必要になることもあります。
再治療が必要になるケースについて解説します。
 

➀インプラント本体が不安定な場合

インプラント本体が骨としっかり結合していない場合、再治療が必要です。
このようなケースでは、インプラントを一旦取り外して骨の状態を確認し、必要に応じて骨移植などを行ってから再度埋入することがあります。
 

➁被せ物やネジが破損した場合

被せ物やインプラントのネジが破損している場合は、再度製作が必要です。
破損した部分を交換し、新しい被せ物を装着することになるでしょう。
 

➂周囲の骨が弱っている場合

周囲の骨が弱くなってインプラントの安定性が保てない場合、骨の再生を促す治療が行われることがあります。
また、骨移植が必要な場合には、通常の治療よりも期間と費用がかかりますが、骨の状態を整えることでインプラントの長期的な安定に繋がります。
 

➃噛み合わせが原因で繰り返し外れる場合

噛み合わせが原因で頻繁に取れる場合は、噛み合わせの調整が必要です。噛み合わせの調整をすることで、負荷が分散され、再発を防ぐことができます。また、歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合には、マウスピースの装着が提案されることもあります。
 
 
インプラントの被せ物が何度も取れる原因には、ネジの緩みや噛み合わせの問題、周囲の骨の状態などさまざまな要因があります。
取れてしまった場合には、自分で再装着を試みるのではなく、早めに歯科医院に相談し、適切な処置を受けることが重要です。
また、インプラントが取れたまま放置すると悪化する恐れがあるため、被せ物が取れた場合には早急に対処しましょう。
 
インプラント治療は、見た目の自然さや噛む機能の回復といった利点がある一方で、適切なケアや定期的なメンテナンスが求められます。
特に再治療が必要な場合には、原因に応じた対策を行うことで、長期にわたり快適にインプラントを使用できるようになります。
福島市、福島駅周辺でインプラント治療にお悩みの方は、奥州福島Premiumデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。
 
 


監修
 院長・審美歯科担当 山田 恵理