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いつまで続く?根管治療後の痛みと腫れの原因と対処法を解説

▼目次

1. 根管治療の腫れの原因とは?

2. 根管治療後の腫れや痛みはいつまで続く?

3. 根管治療後の腫れや痛みがひどい場合の対処法

 
根管治療は、歯の内部で感染した神経や血管を取り除き、歯を保存するための重要な治療法です。しかし、治療後に痛みや腫れが生じることがあり、これがどれくらい続くのか、その対処法について不安な方も多いかもしれません。今回は、根管治療後に感じる痛みや腫れの原因と、それがいつまで続くのか、さらには痛みがひどい場合の対処法について詳しく解説します。
 
 

1. 根管治療の腫れの原因とは?

根管治療後に腫れを感じることは決して珍しくありません。この腫れの原因は複数あり、治療自体が歯やその周辺組織に負担をかけるために発生するものです。以下にその主な原因を説明します。
 

①免疫反応

歯の治療後、体の免疫システムが傷ついた組織を修復しようとする過程で腫れが発生することがあります。これは、治療がうまく行われた場合でも起こり得る一時的な現象で、通常は自然に収まります。
 

②治療の影響

根管治療は歯の内部にある神経や血管に直接アプローチするため、歯や歯肉に対する刺激が強くなります。その結果、治療直後に一時的な腫れが生じることがあります。これは体の自然な反応であり、歯周組織が治癒を開始するプロセスの一部です。
 

➂炎症の残留

根管治療を行う際、歯の内部にある感染した神経や血管を除去し、歯の内部を清潔にする工程があります。しかし、細菌が完全に除去されなかったり、感染が進行していた場合、治療後に炎症が残ることがあります。この炎症が原因で歯やその周辺組織に腫れが生じることがあります。
 

④根尖周囲の炎症

治療中に歯の根の先端部(根尖)が刺激を受けることがあります。特に、感染が根尖まで広がっている場合には、その周囲に炎症が残り、腫れを引き起こすことがあります。この腫れは、感染の治療が完全に終わるまで続くことがあり、場合によっては外科的な治療が必要になることもあります。
 
 

2. 根管治療後の腫れや痛みはいつまで続く?

根管治療後の腫れや痛みがどれくらい続くのかは、治療の難易度や患者さんの健康状態、感染の進行具合によって異なります。ここでは、腫れや痛みが続く期間について詳しく説明します。
 

①軽度の腫れや痛みの場合

多くの場合、根管治療後の腫れや痛みは軽度であり、数日から1週間程度で治まることが期待されます。特に、感染があまり進行していなかった場合、早い段階で症状が軽減する可能性があります。通常、治療直後の痛みが一番強く、1日〜3日程度で徐々に軽くなり、数日後には痛みがほとんど感じられなくなることが多いです。
 

②中程度の腫れや痛みの場合

感染がやや進行していたり、複雑な根管治療が必要だった場合、腫れや痛みが1〜2週間続くことがあります。この場合も、徐々に症状が軽減していくのが通常ですが、もし1週間を超えても痛みが続くようであれば、歯科医師に相談することが重要です。また、抗生物質や鎮痛剤が処方される場合もあり、それらを適切に使用することで症状が和らぐことが期待されます。
 

③長引く腫れや痛みの場合

場合によっては、2週間以上痛みや腫れが続くことがあります。このような場合、治療が不完全だったり、感染が再発している可能性があります。特に、痛みが強くなったり、腫れが悪化する場合は、早急に再診を受ける必要があります。早期に適切な処置を行うことが、歯を保存できるかを左右します。
 
 

3. 根管治療後の腫れや痛みがひどい場合の対処法

通常、根管治療後の腫れや痛みは時間の経過とともに和らぎますが、痛みや腫れがひどく、夜も眠れないような場合は、速やかに対処することが大切です。以下では、痛みが強く感じるときの具体的な対処法を紹介します。
 

①鎮痛剤の使用

痛みがひどい場合、歯科医師から処方された鎮痛剤を服用することが有効です。市販の鎮痛剤でも、歯科医師に相談してから使用することで、痛みを一時的に軽減できる可能性があります。特に、イブプロフェンやアセトアミノフェンといった鎮痛剤は、炎症を抑えつつ痛みを和らげる効果があります。
 

②冷やすことで炎症を抑える

腫れや痛みが続いている場合、患部を冷やすことで一時的に炎症を抑えることができます。氷を使った冷却パックをタオルで包み、患部に10分ほど当てると効果的です。ただし、直接肌に当てると凍傷の原因になるため、タオルや布で包んで使用してください。また、冷やす方法は、炎症による腫れが原因の時にのみ有効で、冷却を行うタイミングには注意が必要です。
 

③食事の工夫

根管治療後、歯に強い圧力をかけると痛みが増すことがあります。そのため、痛みが強いときには、柔らかい食事を選ぶことが推奨されます。スープやヨーグルト、豆腐、温野菜など、噛む力をあまり必要としない食べ物を摂取することで、歯にかかる負担を軽減し、痛みを和らげることができます。
 

④頭を高くして寝る

腫れがある場合、横になると血流が増えて腫れが悪化し、痛みが強くなることがあります。こうした状況を避けるために、寝る際に枕を重ねて頭を高くすることで、腫れや痛みを軽減できることがあります。また、就寝前に鎮痛剤を服用することも、痛みを抑えるための手段として有効です。
 

⑤歯科医師に再診してもらう

痛みや腫れが強く、長時間続く場合は、自己判断せずに歯科医師に再診してもらうことが重要です。特に、治療後1週間以上痛みや腫れが改善しない場合は、根管の再治療や追加の治療が必要になることもあります。早めに診断を受けることで、さらなる問題を未然に防ぐことができます。
 
 
 
根管治療後に痛みや腫れを経験することは一般的な反応ですが、その期間や強さは患者さんの個々の状況によって異なります。痛みや腫れが一時的なものであれば通常は心配ありませんが、長引いたり症状が悪化する場合は早めの対処が必要です。鎮痛剤の使用や冷却などの対処法を試すことができますが、最も重要なのは歯科医師の指導を受けることです。適切なケアを行い、早期に対応することで、快適な生活を取り戻すことができるでしょう。
福島市でもし治療後の痛みや腫れについて不安をお持ちの方は奥州福島Premiumデンタルクリニックへご相談ください。患者さんの症状に合った対処法をお伝えいたします。
 
 



監修

奥州福島Premiumデンタルクリニック
TOKU根管治療専門室 鈴木篤太郎