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インプラント治療を行うメリットと老後に行う注意点

▼目次

1.老後に向けてインプラント治療を行うメリット

2.老後にインプラント治療を行う注意点

3.インプラント治療に年齢制限はあるのか? – 高齢者でも安心して受けられる理由

 

1.老後に向けてインプラント治療を行うメリット

インプラント治療を行うことでしっかりと噛めるようになりますし、食事を楽しむことができます。
自然な噛み心地や生活の質向上、経済的・体力的な負担軽減など、老後にインプラント治療を行うメリットはさまざまです。
これらのメリットと、自身の健康状態や具体的なリスクについても十分に理解した上で、インプラント治療を進めるようにしましょう。

インプラント治療は、欠損した歯を補うための高度な治療法であり、多くのクリニックで取り扱われています。
しかし、「自分の年齢に合った治療なのか?」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。
インプラント治療の適正年齢と、年齢と治療成功率の関係について解説していきます。

まず、インプラント治療に適正な年齢は、「成人後の顎骨が完成していること」が前提条件となります。
つまり、顎の成長が止まった20歳前後からインプラント治療が可能と言われています。
また高齢による年齢制限はありませんが、加齢とともに顎骨の密度も低下するため、できるだけ若いうちに治療を受けた方が、治療後の安定性が向上するとされています。

次に、年齢とインプラント治療成功率の関係を見ていきましょう。
一般的に、インプラント治療は年齢とともに骨の密度が低下するため、高齢者では治療成功率が下がる傾向にあります。
ただし、骨の密度と治療成功率の関係は個人差が大きく、一概に高齢者に対してインプラント治療が適さないとは言い切れません。
適切な診断と治療計画により、高齢者でも安心してインプラント治療を行うことが可能です。

また、総入れ歯や部分入れ歯を使用している方がインプラント治療を受けるケースも増えています。
これらの方は、入れ歯の使用期間が長くなるほど顎の骨が吸収される傾向がありますので、早めの治療をおすすめします。
ただし、必ずしも年齢が高い方が骨が吸収されるわけではなく、使用状況や体質なども関連しますので、適切なタイミングでインプラント治療を検討することが重要です。

最後に、インプラント治療を検討される方に向けてのアドバイスです。
まず、信頼できる歯科医院で適切な診断を受けましょう。
治療に関する説明や治療計画が明確であれば、年齢に関係なく安心して治療を受けることができます。

治療費用が高額であることから、治療に対する不安がある方もいらっしゃるでしょう。
しかし、インプラント治療は長期的な視点で考えると、「しっかり咬める」「喋りやすい」「自信を持って笑顔が作れる」といった、人生の質を上げてくれるとても優れた手段でもあります。

老後に向けてインプラント治療を行うメリットを解説いたします。

➀自然な噛み心地を再現できる

入れ歯とは異なり、インプラントは顎骨にしっかりと固定されるため、しっかりと食べ物を噛むことができます。
年齢を重ねても、お肉や硬い野菜など、通常の食事を楽しむことができ、栄養バランスを保つうえでも非常にメリットがあります。

➁見た目が自然

笑ったり会話したりする際に、自信を持つことができます。
年齢を重ねると社交の機会や外出の機会が減りがちですが、インプラントを埋入して自信を持つことで、社交の場や外出に対して積極的になれるでしょう。
このような心の健康も、老後の生活を充実させるために欠かせない要素です。

➂取り外しの必要がない

歯の欠損箇所に直接埋め込むため、入れ歯と違い取り外しの必要がありません。
日常生活で装着や洗浄の手間が省け、負担が軽減されます。

➃長持ちする

インプラントは適切に管理することで10年以上、場合によっては一生使用することも可能です。
何度も治療を重ねる必要がないため、経済的にも体力的にも負担を軽減することが出来ます。

2.老後にインプラント治療を行う注意点

インプラント治療は失った歯を取り戻し、自然な見た目と機能を取り戻すことができる治療法です。
高齢者の方でも安全に受けられる治療ですが、高齢者が抱えるリスクを十分に理解して治療計画を立てることが大切です。
高齢者が抱えるリスクと対策について詳しく説明します。

高齢者が抱えるリスクには、主に糖尿病、高血圧、骨粗しょう症などの持病があります。これらの病気は、インプラント治療の成功率に影響を与える可能性があります。たとえば、糖尿病患者の血糖コントロールが悪ければ、インプラントが埋入された周囲の骨組織の治癒が遅れることがあります。そのため、事前に十分な血糖コントロールが必要です。

高血圧患者には、インプラント手術中に出血が止まりにくくなる場合があります。しかし、適切な血圧管理を行っていれば、安全に手術を行うことができます。
手術前に血圧を測定し、必要に応じて薬物療法を用いて血圧をコントロールすることが大切です。

骨粗しょう症患者は、インプラント手術が難しい場合があります。骨の密度が低いためインプラントが十分に固定されず、将来的にインプラントの脱落(外れること)に繋がるためです。骨粗しょう症の場合、医師と相談しながら最適な治療法を決定することが大切です。

また、高齢者によくある口腔内の乾燥により、インプラント周囲の感染リスクが高まることがあります。口腔内の乾燥を防ぐために、適切な口腔ケアや口腔保湿剤を用いることが重要です。

インプラント治療を成功させるためには、持病や口腔内状態を十分に検査し、適切な対策を講じることが重要です。
奥州福島Premiumデンタルクリニックでは、インプラント治療を安心して受けられるよう、個々の状況に応じた最適な対策を提案しています。
もしインプラント治療を検討している方がいらっしゃれば、お気軽にお問い合わせください。

3.インプラント治療に年齢制限はあるのか? – 高齢者でも安心して受けられる理由

まず、インプラント治療に年齢制限があるのかという問題に関しては、一般的には年齢制限はありません。
しかし、成長期の子供にはインプラント治療を行わないことが推奨されており、そのため成長が止まった大人に対してインプラント治療が行われることがほとんどです。
成長期の子供に対しては、顎の骨がまだ成長しているため、インプラントが適切な位置に固定されず問題が生じることがあるからです。

それでは、高齢者でも安心してインプラント治療を受けられる理由について解説します。
高齢者におけるインプラント治療の安全性が高まっている背景には、以下の3つの理由があります。

➀最新の医療技術の進歩

インプラント治療は昔に比べて技術が格段に進化し、治療の精度と安全性が向上しています。そのため、高齢者でも安心して受けられる治療となっています。

➁骨密度の問題をクリアする治療法の普及

高齢者の場合、骨密度の低下が懸念されることがありますが、近年では骨の状態に合わせたインプラント治療法が開発されており、高齢者でも適切な治療が受けられるようになっています。
(一部の骨粗鬆症治療薬の服用者など、インプラント治療のリスクが高いケースもありますので、必ず歯科医にご相談下さい。)

➂合併症や持病への配慮

高齢者には持病や合併症があることが多いため、それらに配慮した治療が求められます。
近年のインプラント治療は合併症や持病に配慮し、患者さん一人ひとりに合わせた治療プランを提案しています。

以上の理由から、高齢者でも安心してインプラント治療を受けられる状況が整ってきています。
ただし、インプラント治療を受ける前には、必ず担当医と相談し、適切な治療プランを立てることが大切です。
インプラント治療が適切な選択肢であることを確認し、安心して治療を受けられるようにしましょう。


監修
 院長・審美歯科担当 山田 恵理