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歯の根にひびが入ったら治せない?治療法と残せる可能性とは

▼目次

歯は毎日の食事や歯ぎしり、強い力が加わったときなどにダメージを受けることがあります。そのなかでも「歯の根にひびが入る」という状態は、歯を失う可能性にもつながる可能性のあるトラブルです。歯の根は歯ぐきの下に埋まっているため外から見えにくく、ひびが入っていても気づかないことがあります。放置するとむし歯や炎症が広がり、強い痛みや腫れを伴う場合も少なくありません。今回は、歯の根にひびが入る原因や、治せない場合の判断基準、そして選択されることのある治療法について解説します。
 
 

1. 歯の根にひびが入る原因

歯の根のひびは突然起こるのではなく、日常生活の習慣や加齢、歯の状態などが重なって起こることが多いとされています。代表的な原因を整理してみましょう。
 

①強い力のかかる食習慣

硬い食べ物を日常的に噛んだり、片側だけで噛んだりする癖があると歯に偏った力がかかり、根に負担が集中します。こうした習慣が続くと、ひびが入るリスクが高まります。
 

➁歯ぎしりや食いしばり

無意識に強い力で歯をこすり合わせる癖は、歯の根に大きな負担をかける可能性があります。特に睡眠中は自覚することが難しいため、歯に強い力がかかってしまうことがあります。
 

➂過去の治療による影響

大きなむし歯治療で歯を削ったり、神経を取った歯は内部がもろくなります。このような歯は外からの衝撃に弱く、根の部分にひびが入ることがあります。
 

④加齢による歯質の変化

年齢を重ねると歯の水分量が減り、硬さが増して割れやすくなるといわれています。見た目に問題がない歯でも、加齢変化が影響して根が割れるケースがあります。
 

⑤外傷や事故

転倒やスポーツ中の衝突など、強い衝撃で歯に直接力が加わると、歯の根までひびが及ぶ場合があります。
 
このように歯の根にひびが入る背景には、日常生活の習慣や年齢変化が関係しています。予防するには力のかかり方を意識し、日常のケアや異変に早く気づくことが大切です。
 
 

2. 歯の根のひびが治せる・治せないの判断基準とは

歯の根にひびが入っても、すべてのケースで治療が可能なわけではありません。治療できるかどうかは、ひびの進行度や広がり方、炎症の有無によって判断されます。
 

①ひびの位置

歯ぐきの上に近い浅い部分のひびであれば、被せ物などで補強できる可能性があります。一方、根の先端までひびが達している場合は治療が難しく、抜歯を選択することもあります。
 

➁ひびの深さ

表面だけの小さなひびなら進行を防ぐ治療が可能ですが、歯の内部の神経や根の深部に達している場合は炎症や感染を繰り返しやすく、歯を残すのは難しくなる傾向があります。
 

➂炎症や感染の有無

ひびから細菌が侵入すると、膿がたまったり歯ぐきが腫れることがあります。このような症状が広範囲に及ぶと、治療をしても再発しやすいため保存は困難と判断されることがあります。
 

④歯の根の分岐部への影響

奥歯など複数の根を持つ歯の場合、分岐部にひびが及ぶと歯の安定性が失われます。この状態では部分的な治療が難しく、抜歯が検討されます。
 

⑤歯を支える骨への影響

ひびによって周囲の骨が溶け始めている場合は、歯の保存よりも全身的な健康を優先し、抜歯の判断が下されることもあります。
 
歯の根のひびが治せるかどうかは専門的な診査でしか分からないことが多いため、違和感や痛みを感じたら早めに歯医者で検査を受けることが大切です。
 
 

3. 歯の根のひびがある場合の主な治療法

歯の根にひびが見つかった場合、保存できる可能性があるかどうかを踏まえて治療法が検討されます。
 

①被せ物による補強

ひびが浅い場合は、歯の全体を覆う被せ物を装着し、力の分散を図ります。これにより、ひびの進行を防ぎながら噛む力を維持できる可能性があります。
 

➁根管治療

ひびが神経まで及んで炎症が起きている場合には、感染した神経を取り除く根管治療を行い、その後に被せ物で補強します。ただし、ひびの範囲が広いと再発リスクが残るため、経過観察も重要です。
 

③分割抜歯

奥歯の一部の根にのみひびが入っている場合は、ひびの入った根だけを取り除く処置「分割抜歯」によって、歯を部分的に残せることがあります。
 

④抜歯と補綴治療

根の先端までひびが及んでいる場合や炎症が強い場合は、残念ながら抜歯が選ばれることもあります。その際にはブリッジや入れ歯、インプラントなどで失った歯を補う治療が検討されます。
 
治療法の選択は歯の状態によって大きく異なるため、歯科医師と相談しながら適切な方法を選択することが大切です。

 
 

4. 福島駅東口すぐの歯医者 奥州福島Premiumデンタルクリニックの根管治療

 
福島市・福島駅東口の歯医者 奥州福島Premiumデンタルクリニックは、歯を残すことに特化した根管治療を提供しています。マイクロスコープを用いた精密治療で患者さんの大切な歯を守ります。

歯を残すためには今ある歯を正しく診査・診断した上で治療方針を決定する必要があります。そのためには治療前にレントゲン・CT撮影や口腔内の温痛、冷通、打診痛などの検査、患者さんご自身からのヒアリングなど診査・診断を丁寧に行います。その結果を元に患者さんの生涯のお口の健康を考えた治療法を提案いたします。

また、根管治療を成功に導くためには歯と歯周組織に細菌感染が再び起こらない環境で治療を行う必要があります。そのために器具は滅菌済みや使い捨て(新品)を使用し、ラバーダムという特殊なゴムで唾液による細菌感染を防ぐなど「無菌的環境下」で治療を行うことも大切です。

「かかりつけの歯科医院で抜歯が必要と言われた」「歯の根の治療(根管治療)を何回も繰り返している」「治療後に歯や歯茎にずっと違和感がある」など、自分のお口に不安がある方は是非一度奥州福島Premiumデンタルクリニックにご相談ください。

▼詳細はこちらのページから

歯髄回復治療

抗菌性根充法

 

まとめ

歯の根にひびが入ると治療が難しくなることがありますが、ひびの深さや位置によっては保存が可能なケースもあります。被せ物や根管治療で対応できる場合もあれば、抜歯が検討されることもあります。重要なのは、異変を感じたときに早めに受診することと、日常生活で歯に過度な負担をかけない工夫です。むし歯や歯周病と同じく、予防と早期発見が大切です。

歯の根のひびについてお悩みの方は福島市・福島駅東口の歯医者、奥州福島Premiumデンタルクリニックまでお問い合わせください。

 


監修
 院長・審美歯科担当 山田 恵理



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