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▼目次

1.歯髄壊死とは?症状と原因を解説

2.歯髄壊死の治療法

3.歯髄壊死における治療中や治療後の注意点

4.福島市の歯医者 奥州福島Premiumデンタルクリニックの根管治療

 
歯髄壊死(しずいえし)は、歯の内部にある歯髄(歯の神経や血管)がなんらかの原因で死んで機能しなくなる状態を指します。この状態を放置すると、歯の健康だけでなく、周囲の歯茎や骨にも悪影響を及ぼす可能性があります。
今回は、歯髄壊死の原因、症状、治療法、さらに治療中や治療後の注意点について詳しく解説します。
 

1. 歯髄壊死とは?症状と原因を解説

歯髄壊死とは、歯の中心部にある神経(歯髄)が血流を失って、壊死してしまう状態です。歯髄は歯の中心にあり、歯全体に栄養や水分を供給します。また、外部からの刺激を感じ取るという重要な役割を持っています。
しかし、なんらかの原因で歯髄が壊死すると、歯が自分で修復する力を失ったり、感覚が鈍ることで過剰な力で噛んでしまい、歯が破損したりするなどの問題が起こる可能性があります。
 

<歯髄壊死の主な症状>

歯髄壊死は初期段階では無症状ですが、時間とともに以下のような症状が現れることがあります。
 
①歯髄が壊死した歯は、内部から黒っぽく変色することが多く、最終的に見た目に悪影響を及ぼす場合があります。
 
②歯髄が死んでいるため、冷たいものや熱いものなど、温度変化に対する感覚がなくなります。
 
③歯髄壊死が進むと、根管内の細菌が歯の根元に膿としてたまることがあり、歯の周囲に炎症や腫れが生じる場合があります。
 
④歯髄壊死した歯の内部(根管内)において細菌が増殖し悪臭を放つため、口臭の原因になることがあります。
 

<歯髄壊死の原因>

歯髄壊死を引き起こす原因は主に以下の通りです。
 
①歯ぎしりや食いしばり
過度な力が歯に加わり続けると、歯根がダメージを受け、歯髄が機能を失う場合があります。
 
②外傷による影響
転倒や事故など、外傷で歯根に強い衝撃が加わると、歯髄への血流が途絶えてしまい、歯髄壊死を引き起こすことがあります。
 
③不適切な歯科治療
過去に行った歯科治療が原因で歯髄が細菌感染したり、ストレスがかかることで、歯髄壊死を引き起こすことがあります。
 
 

2.歯髄壊死の治療法

歯髄壊死の治療は、症状の進行具合や歯の状態に応じて異なります。
主な治療法を以下に解説します。
 

①根管治療

歯髄壊死が進行していても、歯が保存できると判断された場合、根管治療が最も一般的な選択肢となります。
この治療では、壊死した歯髄や感染部分を取り除き、根管内をきれいに洗浄した後、専用の薬剤で密閉します。
この処置によって、歯を保存し、周囲の組織への悪影響を防ぐことができます。
 

②抜歯

歯の状態が非常に悪化している場合や、歯の亀裂などがあるため歯を保存できないと歯科医師が判断した場合には、抜歯が必要なことがあります。
抜歯後は、ブリッジ、義歯、インプラントなどを用いて歯の機能を修復します。
 
 

3.歯髄壊死における治療中や治療後の注意点

 

<治療中の注意点>

歯髄壊死により根管の治療を受けている間は、以下のポイントに注意することが重要です。
 

①指示された通院を守る

根管治療は複数回に分けての治療が必要になることが多いため、途中で治療を中断しないようにしましょう。
万一通院できない場合は、歯科医師に相談してください。
 

②処方された薬は正しく服用する

抗生物質や痛み止めが処方された場合は、決められた通りに服用してください。
そして、症状が落ち着いても、自己判断で途中でやめないようにしましょう。
 

③治療中の歯で硬いものを噛まない

治療中の歯は弱くなっているため、硬いものを噛むと歯が割れたり、痛みが出る可能性があります。その結果、保存できたはずの歯を抜歯せざるを得ない、ということにつながります。
 
 

<治療後の注意点>

治療が終了した後も、以下の点を意識することで歯を健康に保つことができます:
 

①定期的に歯科医院でチェックを受けましょう

根管治療後の歯は再感染のリスクがあるため、定期検診を受け、状態を確認することが重要です。
 

②口腔ケアを徹底しましょう

毎日のブラッシングはもちろん、デンタルフロスや歯間ブラシなどの使用で歯を清潔に保ち、むし歯を防ぎましょう。
 

③硬い食べ物に注意を

根管治療後の歯は、周囲の組織と一体化するまで時間がかかるため、負担をかけないよう注意しましょう。
 

④歯ぎしり、くいしばりの治療

歯ぎしりや食いしばりのある方は、ナイトガード(就寝時用のマウスピース)を使用し、歯にかかる負担を少しでも減らすことも大切です。
 
 

4. 福島市の歯医者 奥州福島Premiumデンタルクリニックの根管治療

 

福島市・福島駅東口の歯医者 奥州福島Premiumデンタルクリニックは、歯を残すことに特化した根管治療を提供しています。マイクロスコープを用いた精密治療で患者さんの大切な歯を守ります。

歯を残すためには今ある歯を正しく診査・診断した上で治療方針を決定する必要があります。そのためには治療前にレントゲン・CT撮影や口腔内の温痛、冷通、打診痛などの検査、患者さんご自身からのヒアリングなど診査・診断を丁寧に行います。その結果を元に患者さんの生涯のお口の健康を考えた治療法を提案いたします。

また、根管治療を成功に導くためには歯と歯周組織に細菌感染が再び起こらない環境で治療を行う必要があります。そのために器具は滅菌済みや使い捨て(新品)を使用し、ラバーダムという特殊なゴムで唾液による細菌感染を防ぐなど「無菌的環境下」で治療を行うことも大切です。

「かかりつけの歯科医院で抜歯が必要と言われた」「歯の根の治療(根管治療)を何回も繰り返している」「治療後に歯や歯茎にずっと違和感がある」など、自分のお口に不安がある方は奥州福島Premiumデンタルクリニックにご相談ください。
 
 

まとめ

 
歯髄壊死は、むし歯や外傷などさまざまな原因で起こり、放置すると大きな問題に発展する可能性があります。しかし、早期に適切な治療を受けることで、歯を保存できる可能性があります。

福島市・福島駅東口の歯医者 奥州福島Premiumデンタルクリニックでは、歯髄壊死を含む根管治療を行っています。もし歯の痛みや変色が気になる場合は、早めにご相談ください。適切な診断と治療で、歯をしっかり守るお手伝いをいたします。
 
 


監修
奥州福島Premiumデンタルクリニック
TOKU根管治療専門室 鈴木篤太郎


 
「歯を残すことに特化した根管治療」の詳細はこちらのページをご確認ください。

TOKU根管治療専門室のHPはこちら>>

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インプラント治療を検討している方の中には「アバットメント」という言葉を耳にしたことがある方も多いでしょう。アバットメントがインプラント治療においてどのような役割を果たすのか、またどのような種類があるのかを知ることは、治療の理解を深める一助となります。
今回は、アバットメントの基本的な役割や種類、治療への影響、さらに装着時の注意点について詳しく解説します。
 
 

1. インプラント治療のアバットメントとは?

アバットメントは、インプラント体(人工歯根)と人工歯(上部構造)をつなぐ役割を担っています。つまり、インプラント治療において土台と歯をつなぐ重要な部分です。
 

アバットメントの役割

➀インプラント体と人工歯をしっかり固定し、噛む力を均等に伝える。
➁周囲組織と調和し、自然な見た目を提供。
➂上部構造を維持し、安定性を保つ。
 
アバットメントはインプラント治療の完成度を大きく左右するため、患者さんごとに適切な選択が求められます。
 
 

2. インプラント治療に使うアバットメントの種類と特徴

以下では、アバットメントを材質と製作方法の観点から詳しく解説します。
 

➀材質による分類

アバットメントに使用される材質にはいくつかの種類があります。それぞれの特性を活かし、患者さんの口腔環境や審美的な要求に応じて選ばれます。
 
・チタン製アバットメント
チタンは軽量で非常に強度が高い金属であり、長期的な耐久性にも優れています。
また生体親和性が高く、骨や歯茎になじみやすい特徴があります。特に、奥歯など噛む力が強くかかる部分に適しています。
 
・ジルコニア製アバットメント
ジルコニアは、白色のセラミック素材で見た目が自然歯に近いですが、チタンに比べて強度が劣りますし、費用はチタンよりも高くなります。
特に前歯に使われることが多いです。
 

➁製作方法による分類

アバットメントは、その製作方法によって既製品とオーダーメイド(カスタム)に分かれます。どちらが適しているかは、治療の状況や患者さんの要望によって異なります。
 
・既製アバットメント
既製アバットメントは、一般的な口腔形状を想定して工場で大量生産された製品です。適合性が高く、コストを抑えられるメリットがありますが、患者さんの口腔環境に完全にフィットしない場合もあります。
 
・カスタムアバットメント
カスタムアバットメントは、患者さん一人ひとりの口腔形状に合わせてオーダーメイドで製作されるアバットメントです。専用の設計と技術を用いるため、適合性が高く、快適な使用感が得られます。
 
 

3. アバットメントがインプラント治療に与える影響

アバットメントの選択は、治療結果やインプラントの長期的な成功に大きく影響します。その具体的な要素について詳しく解説します。
 

➀見た目への影響

アバットメントの材質や形状により、人工歯の見た目に違いが生じます。
ジルコニア製のアバットメントは自然な歯の色に近いため、前歯のインプラントに最適ですが、チタン製のアバットメントは見た目よりも強度を重視した治療に向いています。
 

➁噛む力への対応

適切なアバットメントを選ぶことで、噛む力を均等に伝わるようにすることに繋がります。不適切なアバットメントであった場合、インプラント体の破損や歯周組織への負担を増加させる恐れがあります。
 

➂長期的な安定性

アバットメントの素材や精度が、インプラント治療の長期的な安定性に影響します。
チタンは耐久性が高く、長期的な使用に適しています。
ジルコニアは審美性に優れていますが、強い力がかかると破損のリスクがあるため注意が必要です。
 
アバットメントの選択が患者さんの生活の質に大きく影響するため、歯科医師との十分な相談が重要です。
 
 

4. インプラント治療でアバットメントの装着で起こるトラブル

アバットメントの装着時に起こりうるトラブルとその対策について知ることで、事前の準備や適切な対応が可能になるでしょう。
 

➀アバットメントのゆるみ

アバットメントの固定が不十分な場合や、装着後に強い噛み合わせの力がかかった場合、アバットメントがゆるむことがあります。ゆるんだ状態を放置すると、人工歯の脱落やインプラント体への負担増加を招きます。
 

➁周囲の歯茎への影響

アバットメントの形状や位置が適切でない場合、周囲の歯茎に炎症や腫れを引き起こすことがあります。また、歯茎がアバットメントに接触しすぎると、清掃が難しくなり、歯周病の原因になる可能性があります。
 

➂感染や炎症

アバットメントの装着部周辺は、口腔内で最も汚れが溜まりやすい部分の一つです。装着部分の清掃が不十分だと、感染症や炎症が起きるリスクがあります。
 

➃破損やひび割れ

アバットメントにかかる力が設計上の許容範囲を超えると、材質によっては破損やひび割れが発生します。特にジルコニア製アバットメントでは、強い噛み合わせが長期間続くと破損の可能性があります。
 

➄噛み合わせの不調

アバットメントと人工歯の接続が不十分だと、噛み合わせが悪くなることがあります。この状態が続くと、噛む際の不快感や顎関節への負担が増大する可能性があります。
 
 
アバットメントはインプラント治療において欠かせない部品であり、その役割や種類、治療結果への影響を正しく理解することが重要です。材質や形状の違いが治療結果や見た目、さらには長期的な安定性に大きく影響を及ぼします。トラブルを未然に防ぐためには、事前の計画や歯科医師との密なコミュニケーションが欠かせません。
 
奥州福島Premiumデンタルクリニックでは、患者さんに合わせた丁寧な対応を心がけております。
福島市、福島駅周辺でインプラント治療に関するご相談がございましたら、お問い合わせください。
 
 


監修
 院長・審美歯科担当 山田 恵理


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1. 根管治療の治療ステップ

2. 根管治療で使われる主な器具について

3. 根管治療で使われる主な薬剤について

 
根管治療は歯の内部にある神経(歯髄)にまでむし歯が進行した場合に歯を救うために行われる治療です。歯髄や感染した組織を取り除き、歯を健康な状態で維持する根管治療には、さまざまな検査器械、専用器具、薬剤などが使用されます。
今回は、根管治療の基本的な流れや、それぞれの治療ステップで使われる専用器具や薬剤について詳しく解説します。
 

1. 根管治療の治療ステップ

根管治療は、歯の内部(根管)を清潔にし、歯を長持ちさせるための治療です。
根管治療は以下のようなステップで進められます。
 

①感染組織を取り除き形を整える(機械的拡大)

最初に、専用の器具を使用して感染した神経や細菌を取り除き、次の工程で薬剤が隅々まで行き届きやすくするために形を整えていきます。
 

②歯の中を洗浄して清潔に保つ(化学的洗浄)

専用の薬剤を使って歯の中を徹底的に洗浄します。目に見えない汚れや細菌類を薬剤の力で取り除きます。
これは、専用の器具による掃除だけでは落としきれない部分を、特別な薬剤で清潔にしていくステップです。
 

③薬剤を詰め密閉する(根管貼薬)

歯の中に薬剤を入れます。この薬剤は、治療後の細菌の増殖を防ぎ、炎症を抑えます。薬剤を入れて蓋をした後は、数日間から数週間そのままにして、歯の中の状態が落ち着くのを経過観察します。この間、症状が改善されているかを歯科医師が確認しながら進めます。
 

④専用の充填材で根管内を密閉する(根管充填)

①~③の処置を行い、治癒に向かうレベルまで細菌を除去したら、根管に専用の充填材を入れ、密閉します。密閉することで唾液などの細菌源の通り道を遮断し、病気の再発を防ぎます。
 

⑤最終的な修復(歯冠修復)

治療後は、歯の上部に詰め物や被せ物をして補強し、噛む機能を回復します。
 
根管治療は、何度か通院が必要になる場合もありますが、しっかりと手順を踏むことで歯を健康な状態にしていきます。
 
 

2. 根管治療で使われる主な器具について

根管治療には、多くの専用器具が用いられます。それぞれが重要な役割を果たしています。
 

①リーマーとファイル

リーマーとファイルは、ステンレスやニッケルチタン製のものがあります。
ニッケルチタン製のものは、柔軟性があり、根管の形状に合わせて操作が可能です。根管内を機械的に拡大して感染組織を除去します。また、その後の治療がしやすいように根管の形を整えます。
 

②ルーペ(拡大鏡)やマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)

ルーペやマイクロスコープは、根管内を精密に確認するために使用します。肉眼では見えない微細な根管の入口や分岐点を確認し、より正確な治療を行います。
 

③ラバーダム

ラバーダムとは、ゴム製のシートで、治療する歯を口腔内から隔離するために使用します。
治療中の細菌感染を防止するために非常に大切です。
 

④超音波スケーラー

一般的には歯石を取る際に、よく使われる機械です。
超音波の力で器具を振動させ、根管の中にこびりついた汚れを除去することが可能です。
 
 

3. 根管治療で使われる主な薬剤について

根管治療では、感染の除去や再感染防止のために薬剤を使用します。これらの薬剤は、歯の内部を消毒し、治癒を促進する役割を果たします。それぞれの特徴と役割を見ていきましょう。
 

①次亜塩素酸ナトリウム

次亜塩素酸ナトリウムは優れた殺菌作用を持ち、感染した組織を化学的に分解することができます。根管内の細菌を効果的に除去するため、洗浄液として広く使用されます。
根管治療の治療ステップの「化学的洗浄」で使用されます。
 

②EDTA(エチレンジアミン四酢酸)

EDTAは根管内の無機成分を溶解し、象牙細管に入り込んでいるデブリを除去する役割を担っています。そのため、滑らかな根管の壁を作ることができ、充填材がしっかり密着するようにサポートします。
根管治療の治療ステップの「化学的洗浄」で使用されます。
 

③水酸化カルシウム

水酸化カルシウムは殺菌作用と抗炎症作用を持ち、根尖周囲の組織の治癒を促進します。
根管治療の治療ステップの「根管貼薬」で使用されます。
 

④ガッタパーチャポイント

ガッタパーチャポイントは 天然樹脂由来で柔軟性があり、根管の形状にフィットします。治療方式によってはルートキャナルプラガーと一緒に使われ、根管を密閉するように押し込みながら充填します。
根管治療の治療ステップの「根管充填」で使用されます。
 

⑤ルートキャナルシーラー(封鎖剤)

ルートキャナルシーラーは、化学的に硬化してガッタパーチャポイントの隙間を埋める糊のような役割を果たします。これにより長期間にわたって根管を密閉します。
根管治療の治療ステップの「根管充填」で使用されます。
 

⑥鎮痛薬や抗生物質

治療後の痛みや感染予防のために処方されることがあります。
 

まとめ

根管治療は、機械的拡大や化学的洗浄、根管貼薬などのステップを経て進められ、それぞれのステップで専用器具や薬剤が使用されます。これらの器具や薬剤は、感染部分を除去し、また新たな感染を防ぎ、歯を健康な状態に保つ重要な役割を果たします。
 
福島市、福島駅近くの歯医者 奥州福島Premiumデンタルクリニックでは、患者さん一人ひとりの状態に合わせた根管治療をご提案しています。福島市、福島駅近くで根管治療にお悩みの場合は奥州福島Premiumデンタルクリニックまでご相談ください。
 
 


監修
奥州福島Premiumデンタルクリニック
TOKU根管治療専門室 鈴木篤太郎


 

「歯を残すことに特化した根管治療」の詳細はこちらのページをご確認ください。

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1. 根管治療におけるラバーダムとは?その役割と防湿の重要性

2. 根管治療ラバーダムの使用手順

3.根管治療でラバーダムを使用するメリットと注意点

4.根管治療における日本のラバーダムの使用について

 
根管治療は、歯の内部にある根管を清掃・消毒し、再感染を防ぐために行われる治療法です。根管治療を成功させるには、治療中に患部を清潔に保つことが欠かせません。ここで重要な役割を果たすのが「ラバーダム」です。
 
今回は、ラバーダムの役割や使用手順、メリット、そして日本での普及状況について詳しく解説します。
 

1. 根管治療におけるラバーダムとは?その役割と防湿の重要性

ラバーダムとは、ゴム製のシートで、治療する歯を口腔内から隔離するために使用します。
 
ゴム製のシートとそれを固定する金属部品(クランプ)、シートを広げる役割を果たすフレーム、この3つを組み合わせて使用します。このシートを治療する歯に装着することで、唾液や細菌の侵入を防ぐ役割を果たします。
 
根管治療においては「唾液や細菌の侵入を防ぐ」ことが重要です。これを防湿といいます。
 
根管治療の目的は、感染した歯髄(神経)や根管内の感染組織を取り除き、再感染を防ぐことです。しかし、口腔内には多くの細菌が存在しており、唾液や口腔内の環境が根管内に入り込むことで、根管治療の成功率が低下するリスクがあります。
 
根管治療を成功させるためには治療する根管を無菌的な処置をする必要があり、そのためにはラバーダムで防湿を徹底する必要があります。
 
 

2. 根管治療ラバーダムの使用手順

ラバーダムは、以下の手順で装着されます。
 

①準備

患者さんの口腔内を確認し、治療する歯の位置を決定します。ラバーダムシートに治療する歯の位置を記載し、穴を開けます。
 

➁装着

開けた穴を治療する歯に合わせ、ラバーダムを装着します。必要に応じて歯を固定するためのラバーダムクランプを使用し、シートがしっかりと固定されるよう調整します。
 

➂固定

シートが歯の根元に密着するよう調整して、唾液や細菌が根管に侵入しない状態を作ります。
 

④治療開始

ラバーダムが適切に装着されていることを確認後、根管治療を開始します。治療中もシートがずれないように注意を払いながら治療が進行します。
 
 

3.根管治療でラバーダムを使用するメリットと注意点

ラバーダムの使用にはいくつかのメリットがありますが、リスク・注意点もあります。以下に主なメリットとリスク・注意点について説明します。
 

<ラバーダム使用のメリット>

①唾液中の細菌の侵入を防ぐ

唾液には多くの細菌が含まれています。これが治療中に根管内に入ると、感染のリスクが高まります。
ラバーダムは治療部位を唾液から隔離することで、細菌の侵入を防ぐことに繋がります。
 

➁薬剤の効果を最大化する

根管治療では、細菌を殺菌するための強力な薬剤を使用します。唾液が混入すると薬剤が薄まり、その効果が減少する可能性があります。
ラバーダムを使用することで、薬剤の濃度を保ち、治療効果を最大限に引き出すことができます。
 

➂医療事故を防ぐ

治療中に使用する器具が口腔内・咽頭に落ちると、誤飲や窒息のリスクが生じます。ラバーダムはこれを防ぎ、患者さんの安全性を高めます。
 
 

<ラバーダム使用のリスク・注意点>

➀装着による不快感

ラバーダムが口腔内にあることによる不快感を感じる可能性があります。
 

➁唾液の侵入

装着ミスや適切な固定がされていなかった場合、唾液の侵入やシートのズレが発生する可能性があります。
 
 

4.根管治療における日本のラバーダムの使用について

根管治療においてラバーダムの使用には多くのメリットがありますが、日本でのラバーダムの使用率は欧米諸国に比べると低いとされています。
普及が進まないことには以下のような要因が考えられます。
 

①コストの問題

ラバーダムの使用には技術習得が必要であり、ラバーダムシート自体にコストがかかります。しかし、日本の保険制度において、ラバーダムは保険点数が算定されません。
そのため、ラバーダムの使用が歯科医院にとって負担となる可能性が考えられます。
 

➁時間的コスト

ラバーダムの装着自体に時間がかかり、診療時間に影響するため、使用を避けられている可能性が考えられます。
 

➂患者さんの抵抗感

ラバーダムが口腔内での違和感を与えるため、患者さんが不快感を感じる場合を考えて使用を避けられている可能性が考えられます。
 
 

まとめ

ラバーダムは、根管治療の成功率を高めるために重要な役割を担っており、患部を防湿することで感染リスクの低減に繋がる可能性があります。一方で、日本ではその使用率はまだ低く、保険診療の対象外となっています。
 
奥州福島Premiumデンタルクリニックでは、患者さん一人ひとりに合った丁寧な治療を心がけています。
また、保険診療の根管治療の他、ラバーダムを使用する精密根管治療も行っています。福島市、福島駅周辺で根管治療についてご不安や疑問があれば、奥州福島Premiumデンタルクリニックまでご相談ください。
 
 


監修
奥州福島Premiumデンタルクリニック
TOKU根管治療専門室 鈴木篤太郎


 

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1. インプラントの被せ物が取れる原因

2. インプラントの被せ物が取れたときにしてはいけないこと

3. インプラントの被せ物が取れた時の対処法

4. インプラントが取れて再治療が必要なケース

 
 
インプラントは、自然な見た目で機能的にも優れていることから、多くの方に選ばれる治療法です。
しかし、稀にインプラントの被せ物(クラウン)が何度も取れてしまうトラブルが発生する場合があります。
ここでは、インプラントの被せ物が取れる原因から対処法、再治療が必要なケースについて詳しく解説します。
 
 

1. インプラントの被せ物が取れる原因

インプラントの被せ物が取れてしまう主な原因について、以下に解説します。
 

①ネジの緩み

インプラントの土台と被せ物をつなぐネジが、何らかの理由で緩むと被せ物が外れやすくなります。
ネジが不安定な状態で噛む力がかかり続けると、ネジの摩耗や破損のリスクも高まります。最終的にはインプラント自体の寿命を縮めてしまうこともあるため、早めに対処する必要があります。
 

②セメントの劣化

被せ物を固定するために使用されるセメント(接着剤)が劣化すると、インプラントの固定力が低下し、被せ物が外れやすくなることがあります。
 

③噛み合わせの不調

噛む力のバランスが偏っていると、インプラントに過度な力が加わり、被せ物が取れる原因になります。
 

④歯ぎしりや食いしばりの癖

日常的な歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、インプラントに必要以上の負荷がかかりやすく、被せ物が取れやすくなります。
この癖が原因で被せ物が取れる場合、噛み合わせの調整やナイトガード(歯ぎしり防止用マウスピース)の装着が推奨されることもあります。
ナイトガードを使うことで、睡眠中にインプラントにかかる負荷を軽減し、被せ物の安定性を維持できます。
 

⑤インプラント本体の不具合

インプラント本体が周囲の骨としっかり結合していない場合も、被せ物が安定しない原因となります。特にインプラントの埋め込みが不十分であると、被せ物が外れやすくなります。
 
 

2. インプラントの被せ物が取れたときにしてはいけないこと

インプラントの被せ物が取れてしまったとき、焦って自己判断で対処すると、かえって状況が悪化する可能性があります。
被せ物が取れときに避けるべき行動を以下に解説します。
 

➀自分で再装着しようとする

取れた被せ物を自分で無理に戻そうとすると、インプラントや被せ物自体が損傷する可能性があります。
被せ物の固定には専門的な技術と道具が必要なので、必ず歯科医師に相談しましょう。
 

➁接着剤で着ける

市販の接着剤やボンドで被せ物を固定しようとするのは控えましょう。
接着剤がインプラント本体や周囲の歯に影響を及ぼす場合もあるため、絶対に使用しないでください。
 

➂取れた状態のまま長期間放置する

被せ物が取れたまま放置すると、インプラントや周囲の歯に余計な負担がかかり、他の問題を引き起こすことがあります。
もし取れてしまった場合には、できるだけ早く歯科医院を受診しましょう。
 
 

3. インプラントの被せ物が取れた時の対処法

インプラントの被せ物が取れたときは、以下のように対処しましょう。
 
 

➀取れた被せ物を保管する

取れた被せ物は清潔なティッシュや袋に包み、歯科医院に持参しましょう。
被せ物が破損していない場合は再装着が可能なケースも多いため、必ず保管しておきましょう。
 

➁早めに歯科医院へ連絡する

被せ物が取れたら、できるだけ早く歯科医院へ連絡して診察を受けましょう。
早めの対応により、トラブルの拡大を防ぐことができます。
 

➂噛む際に注意する

被せ物が取れたインプラント部分に噛む力がかからないように、注意しながら食事を摂ることが大切です。
無理に噛むとインプラント本体にダメージを与える可能性があるため、できるだけ反対側で食べるよう心がけましょう。
 
 

4. インプラントが取れて再治療が必要なケース

インプラントの被せ物が取れた場合、状態によっては再治療が必要になることもあります。
再治療が必要になるケースについて解説します。
 

➀インプラント本体が不安定な場合

インプラント本体が骨としっかり結合していない場合、再治療が必要です。
このようなケースでは、インプラントを一旦取り外して骨の状態を確認し、必要に応じて骨移植などを行ってから再度埋入することがあります。
 

➁被せ物やネジが破損した場合

被せ物やインプラントのネジが破損している場合は、再度製作が必要です。
破損した部分を交換し、新しい被せ物を装着することになるでしょう。
 

➂周囲の骨が弱っている場合

周囲の骨が弱くなってインプラントの安定性が保てない場合、骨の再生を促す治療が行われることがあります。
また、骨移植が必要な場合には、通常の治療よりも期間と費用がかかりますが、骨の状態を整えることでインプラントの長期的な安定に繋がります。
 

➃噛み合わせが原因で繰り返し外れる場合

噛み合わせが原因で頻繁に取れる場合は、噛み合わせの調整が必要です。噛み合わせの調整をすることで、負荷が分散され、再発を防ぐことができます。また、歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合には、マウスピースの装着が提案されることもあります。
 
 
インプラントの被せ物が何度も取れる原因には、ネジの緩みや噛み合わせの問題、周囲の骨の状態などさまざまな要因があります。
取れてしまった場合には、自分で再装着を試みるのではなく、早めに歯科医院に相談し、適切な処置を受けることが重要です。
また、インプラントが取れたまま放置すると悪化する恐れがあるため、被せ物が取れた場合には早急に対処しましょう。
 
インプラント治療は、見た目の自然さや噛む機能の回復といった利点がある一方で、適切なケアや定期的なメンテナンスが求められます。
特に再治療が必要な場合には、原因に応じた対策を行うことで、長期にわたり快適にインプラントを使用できるようになります。
福島市、福島駅周辺でインプラント治療にお悩みの方は、奥州福島Premiumデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。
 
 


監修
 院長・審美歯科担当 山田 恵理


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1. 神経を残す根管治療「歯髄保存療法」とは?

2. 神経を残す根管治療「歯髄保存療法」のメリット

3. 神経を残す根管治療「歯髄保存療法」のリスク・注意点

4. 神経を残す根管治療「歯髄保存療法」の治療精度を高めるポイント

 
むし歯が進行して歯の神経(歯髄)まで到達しても、可能な範囲で歯髄を残す「歯髄保存療法」という治療法があります。
 
神経と血管からなる歯髄は歯の中央にあり、歯に栄養を送ることと痛みを感じるという重要な役割を果たしています。
 
今回は、歯髄保存療法の概要、そのメリットとリスク・注意点、治療を成功させるためのポイントについて詳しく解説します。
 
 

1. 神経を残す根管治療「歯髄保存療法」とは?

歯髄保存療法とは、進行したむし歯に対して、できるだけ歯の神経(歯髄)を保存することを目的とした根管治療の一種です。
 
一般的な根管治療では、むし歯が神経に達した場合、感染した神経および歯の部分をすべて取り除き、歯髄を無菌状態にすることを重視しますが、歯髄保存療法はできるだけ神経を温存する治療法です。
 
この治療法は、感染が軽度であり、歯髄の一部がまだ健康である場合に限り適用されます。
具体的には、感染部分のみを除去して消毒し、薬剤で封鎖することで、歯髄を引き続き生かしたままの状態にする方法です。歯髄が健康である限り、歯の成長や修復力が保たれるため、歯の長期的な健康維持に役立つとされています。
 
 

2. 神経を残す根管治療「歯髄保存療法」のメリット

 
歯髄保存療法には、見た目や機能、さらには歯の長期的な健康を保つための多くのメリットがあります。

①歯の寿命を延ばす

歯は歯の内部にある歯髄で栄養や水分を供給されています。歯髄は歯を丈夫に保つ役割を担っており、歯は生きている組織です。
歯髄を残すことで、歯の弾力性や強度が保たれるため、歯全体の寿命を延ばすことが期待できます。特に歯が欠けたり割れたりするリスクが軽減される点で、患者さんにとって大きなメリットです。
 

➁自然な感覚を維持

歯髄を保存することで、冷たいものや熱いものに対する自然な反応を保つことができます。これは、むし歯や歯周病の早期発見にもつながり、歯の健康管理がしやすくなる大きなメリットです。
 

➂歯の変色を防ぐ

一般的な根管治療では歯髄を完全に取り除くため、治療後に歯が変色することがあります。一方で、歯髄保存療法では歯髄を残すことで、天然の歯の白さや透明感を保つことが期待できます。
 

④将来的な治療選択肢が広がる

歯髄保存療法では、歯の内部構造がより自然な状態で残るため、将来的に必要な治療が行いやすくなるというメリットがあります。例えば、再治療や修復が必要になった場合にも、歯の状態をより良好に保てる可能性があります。
 
 

3. 神経を残す根管治療「歯髄保存療法」のリスク・注意点

歯髄保存療法にはメリットがある一方で、リスクや注意点も存在します。神経を残すためには特別な配慮が必要であり、場合によっては再度の治療が必要になることもあります。以下に主な注意点とリスクを挙げます。
 

①感染が残る可能性

歯髄の一部を残すがゆえに、完全に感染組織を排除できていない可能性もあるため、治療後に再びむし歯や痛み、排膿などが発生するリスクがあります。感染が再発した場合、再治療が必要になります。
 

➁痛みの再発

歯髄を保存した場合、神経が再び刺激を受けて痛みを感じることがあります。この場合、追加治療や根管治療の再実施が必要になることがあります。
 

➂適応症例が限られる

歯髄保存療法は、歯髄の状態が良好な場合にのみ適用できるため、むし歯の進行が深刻な場合や、歯髄の感染度合いが大きい場合には歯髄保存療法が適用できません。そのため、事前の診断が非常に重要です。
 

④治療費が高額になる

歯髄保存療法は、一般的に保険が適用されず、自費診療となる場合が多い治療法です(永久歯の場合)。そのため、治療費が比較的高額になる可能性があります。治療を受ける前に、費用について歯科医師と十分に相談し、納得した上で進めることが重要です。
 
 

4. 神経を残す根管治療「歯髄保存療法」の治療精度を高めるポイント

歯髄保存療法を成功させるためには、治療の精度が非常に重要です。以下のポイントを押さえることで、治療の精度が向上します。
 

①ラバーダムの使用

治療中に唾液や細菌が根管内に入らないよう、ラバーダムと呼ばれるゴムシートを使って口内を隔離します。
 

➁歯科用CTとマイクロスコープの活用

歯科用CTを使用することで、歯の内部の詳細な構造を事前に把握し、マイクロスコープを見ながら根管の形状を正確に把握しつつ、感染した部分を除去します。
 
 

まとめ

歯髄保存療法は、歯の神経を残しながらむし歯を治療する治療法であり、歯の自然な機能を保つメリットが多くあります。その一方で適応できる場合は限られ、再治療の実施が必要になる可能性もあるなどのリスク・注意点もあります。治療を受ける際には、歯科医師と十分に相談し、自分に適した治療法を選ぶことが大切です。
 
 
福島市、福島駅近くの歯医者 奥州福島Premiumデンタルクリニックでは、歯髄保存療法を含む様々な治療を行っています。
福島市、福島駅近くで、歯を少しでも長く保ちたい方や歯髄保存療法のご相談のある方は、奥州福島Premiumデンタルクリニックまでご相談ください。
 
 


監修
奥州福島Premiumデンタルクリニック
TOKU根管治療専門室 鈴木篤太郎


 

「歯を残すことに特化した根管治療」の詳細はこちらのページをご確認ください。

TOKU根管治療専門室のHPはこちら>>

▼目次

1. インプラントの治療期間と流れ

2. インプラント治療中の歯が無い期間の注意点

3. インプラント治療の通院回数は?

4. インプラント治療後のアフターケア

 
 
インプラント治療は、失われた歯の機能を回復し、しっかりとした咬合力を取り戻すための治療法です。しかし、手術を伴う治療であるため、治療の流れや期間について不安を感じる方も多いでしょう。今回は、インプラント治療を検討されている方や、現在治療中の方に、インプラント治療にかかる期間や治療の流れ、治療中の注意点、そして治療後のアフターケアについて詳しく解説します。
 
 

1. インプラントの治療期間と流れ

インプラント治療には複数の段階があり、治療が終了するまでには数ヶ月から1年程度かかることがあります。歯の状態や治療の難易度、骨の回復力などによって治療期間は大きく左右されます。インプラント治療は以下のようなステップで進行します。
 

①カウンセリングと治療計画の立案

まず、歯科医師による診断を行い、インプラントが適応できるかどうかを確認します。レントゲンやCTスキャンを使って、口腔内の健康状態や骨の量を確認し、インプラントを埋め込むための治療計画を立てます。骨の状態が不十分な場合は、骨を増やす手術(骨移植)を検討することもあります。
 

➁インプラント埋入手術

治療計画が決まったら、インプラントを顎の骨に埋め込む手術が行われます。局所麻酔や、場合によっては静脈内鎮静法を用いることが一般的で、患者様の体調に応じた処置が行われます。手術自体は通常1〜2時間程度で終わります。
 

➂骨との結合(オッセオインテグレーション)

インプラントが埋め込まれた後、顎の骨とインプラントが結合する期間が必要です。この過程は、オッセオインテグレーションと呼ばれ、個人差がありますが、通常3~6ヶ月かかります。この期間にインプラントがしっかりと固定され、歯の土台として機能するための準備が整います。
 

④アバットメントと仮歯の装着

インプラントと骨が結合した後、歯茎を少し開き、アバットメントと呼ばれる土台部分を装着します。場合によっては、この段階で仮歯を装着することもあります。仮歯を装着することで、見た目や噛む機能が一時的に回復します。
 

⑤人工歯の装着

最後に、最終的な人工歯(上部構造)を装着します。素材や形状は、患者様の希望や歯の状態に応じて選ばれ、自然な見た目や快適な噛み心地が得られるように調整されます。
 
 

2. インプラント治療中の歯が無い期間の注意点

インプラント治療では、手術から仮歯や最終的な人工歯を装着するまで、数ヶ月の治癒期間が必要です。その間、歯がない状態や仮歯で過ごすことになる場合があるため、次の点に注意が必要です。
 

①食事の工夫

インプラント埋入直後や、仮歯の装着後には、強く噛む力が必要な硬い食べ物や粘着性のある食品は避けるようにしましょう。歯が無い期間中も口腔内の健康を維持するため、やわらかい食べ物や栄養のバランスを考えた食事を心がけることが重要です。
 

➁清潔な口腔内環境の維持

インプラント埋入部位の周囲を清潔に保つことも大切です。特に治癒期間中は、歯磨きの際に優しくブラッシングを行い、抗菌性の洗口液を使って口腔内を清潔に保つと良いでしょう。歯科医師の指示に従いながら適切なケアを心がけましょう。
 

➂仮歯の取り扱い

仮歯がある場合、強い力をかけると外れやすくなるため、慎重に取り扱う必要があります。硬いものを避けるほか、仮歯の位置に負担がかからないよう、食事や会話の際にも注意しましょう。
 
 

3. インプラント治療の通院回数は?

インプラント治療にかかる通院回数は、治療の進行ステップに応じて変動します。通院回数は患者さんの口腔内の状態や治療計画によって異なりますが、一般的なケースで必要となる通院回数は以下のようになります。
 

①初診と治療計画の相談

最初のカウンセリングで歯科医師と治療の詳細を話し合います。この時点でレントゲン撮影やCTスキャンなど、必要な検査が行われます。一般的に、1回の通院が必要です。(口腔内の状況により数回かかることもあります。)
 

②インプラント埋入手術

インプラントを埋め込む手術のために、1回の通院が必要です。
 

③アバットメントの装着と仮歯のチェック

埋入手術後、インプラントと骨が結合した後にアバットメントや仮歯の装着を行うための通院が1〜2回ほど必要です。
 

④最終的な人工歯の装着

最終的な人工歯を取り付ける際の通院が1回必要です。最終的な調整が必要な場合、追加の通院が発生することもあります。(これらの工程に加えて口腔内を清潔に保つために、インプラント治療中のクリーニングは必要になります。)
 
 

4. インプラント治療後のアフターケア

インプラントは天然の歯と違い、むし歯にはなりませんが、インプラント周囲炎という歯茎の炎症が起こるリスクがあります。インプラント治療が終了した後も、インプラントを長持ちさせるため、アフターケアが欠かせません。以下のようなケアが重要です。
 

①毎日の口腔ケア

インプラント周辺を清潔に保つため、正しいブラッシング方法を身につけることが大切です。柔らかめのブラシを使い、インプラントの周囲を優しく磨きましょう。また、歯間ブラシやデンタルフロスも活用して、歯と歯の間の汚れをしっかり除去します。
 

➁歯科医院での定期的なメンテナンス

インプラントを長持ちさせるためには、定期的な歯科検診が欠かせません。歯科医師がインプラントの状態や噛み合わせをチェックし、問題があれば早期に対処することができます。一般的には3〜6ヶ月ごとの定期検診が推奨されています。
 

③生活習慣の見直し

喫煙や過度の飲酒は、インプラントの寿命に悪影響を与えることがあります。タバコは歯茎の健康を損なう原因となり、インプラント周囲の組織を弱めることがあるため、できるだけ控えるようにしましょう。
 
 
インプラント治療は、治療の流れや期間、そしてアフターケアに至るまで、患者様の口腔内の健康を長期的に維持するための計画的な治療法です。治療期間が長く感じることもありますが、適切なケアを心がけることで、インプラントは長期間にわたり健康な状態を保つことができます。
 
 
インプラント治療を検討中の方は、治療の詳細について歯科医師に相談し、ご自身のライフスタイルに合った治療を進めていくことが大切です。福島市でインプラント治療をご検討されている方は、お気軽に奥州福島Premiumデンタルクリニックまでご相談ください。
 
 


監修
 院長・審美歯科担当 山田 恵理


▼目次

1. 根管治療後の被せ物とは?治療ステップと被せ物の役割について

2. 根管治療後の被せ物の種類(保険適用と保険適用外)とメリット・デメリット

3. 根管治療後に必要な被せ物の「精度」

まとめ

 
根管治療後、歯に被せ物をすることは非常に重要です。根管治療で歯の神経を取り除いた後、歯はもろくなるため、被せ物で補強しなければ歯の破損のリスクが高まります。さらに、被せ物は歯を保護するだけでなく、見た目、噛み合わせを維持する役割も果たします。今回は、保険適用と適用外の被せ物の種類とその特徴、精度の重要性について詳しく解説します。
 

1. 根管治療後の被せ物とは?治療ステップと被せ物の役割について

根管治療は、歯の内部にある感染した神経や組織を除去し、歯を保存するための治療です。しかし、治療後の歯は脆くなりがちで、噛む力に耐えきれずに割れたり欠けたりするリスクがあります。このため、治療後には被せ物を装着して歯を保護し、強度を確保します。
 
被せ物は、根管治療で中が空になった歯に装着されるもので、次のような役割があります。
 

①歯の保護

治療後の歯を覆うことで、外部からの刺激や噛む力から守ります。
 

➁強度の向上

歯の内側まで被せることで、歯全体を強化します。
 

➂審美性の向上

前歯など目立つ位置の場合、見た目も美しく整えられます。
 
このように、根管治療後の被せ物は、歯の健康を長期的に維持するための重要なステップです。
 
 

2. 根管治療後の被せ物の種類(保険適用と保険適用外)とメリット・デメリット

根管治療後の被せ物には、保険適用のものと保険適用外(自由診療)のものがあります。
ここではそれぞれの種類と特徴を詳しく見ていきましょう。
 

<保険適用の被せ物>

①硬質レジン前装冠

硬質レジン前装冠は、表面に白いレジン素材を使用し、裏側に金属を用いる被せ物です。前歯など目立つ部分の歯に使用されることが多いです。
メリット: 前歯などの目立つ部分にも使用しやすいです。保険適用で低コストです。
デメリット: 時間が経つと変色することがあり、摩耗もしやすいため、耐久性が高くありません。
 

➁銀歯(メタルクラウン)

銀歯は、主に奥歯に使用される保険適用の金属製の被せ物です。耐久性が高く、強い噛み合わせにも対応しますが、見た目が銀色で目立つため、審美性に欠けます。
メリット: 耐久性が高く、強い噛み合わせにも耐えられます。保険適用でコストを抑えられます。
デメリット: 金属色が目立つため、前歯などには不向きです。金属アレルギーのリスクがある方は避けたほうがいいでしょう。
 

③CADCAM冠

CADCAM冠は、CADCAM技術を用いてコンピュータで設計・製作される被せ物です。プラスチックとセラミックを混合した素材で作られ、白く自然な見た目が特徴です。
CADCAM冠は、部位や金属アレルギーの有無などによって保険適用できるか決まります。ご自身が適用できるか、歯科医師に相談してみてください。
メリット: 白く自然な見た目が得られ、保険適用により費用を抑えつつ審美性が得られます。
デメリット: 強度が金属製クラウンほど高くないため、特に奥歯では摩耗や破損のリスクがあります。
 

<保険適用外の被せ物>

➀ジルコニアクラウン

ジルコニアは、白くて非常に強度が高いセラミック素材です。透明感もあり、見た目が自然に仕上がるため、審美性に優れています。
メリット: 見た目が自然で、非常に硬く耐久性が高いため、長期的に使用が可能です。
デメリット: 保険が適用されないため、費用が高くなります。また、非常に硬いため、周囲の歯に負担がかかる可能性があります。
 

➁セラミッククラウン

オールセラミックは、ジルコニアほどの強度はありませんが、透明感があり、自然な見た目に仕上がるため、特に前歯におすすめです。
メリット: 天然の歯に近い透明感と美しさがあり、金属アレルギーの心配がありません。
デメリット: 割れやすく、噛み合わせが強い場合には向きません。保険適用の被せ物よりも費用が高くなります。
 

➂メタルボンドクラウン

メタルボンドクラウンは、内側に金属を使い、表面にセラミックを焼き付けた被せ物です。強度と審美性を両立しています。
メリット: 耐久性が高く、奥歯にも使用可能でありながら、表面がセラミックなので自然な見た目が得られます。
デメリット: 内側に金属を使用するため、経年で金属が透けて見えることがあります。保険適用の被せ物よりも費用がかかり、金属アレルギーの可能性もあります。
 
 

3. 根管治療後に必要な被せ物の「精度」

被せ物には「精度」が求められます。
被せ物の「精度」とは、被せ物(クラウンやインレーなど)がどれだけ歯にぴったりと合うか、その適合性の高さを指します。精度が高い被せ物は、歯と被せ物の間に隙間が少なく、治療後のトラブルを防ぐために重要な要素です。
被せ物の精度が高いほど、装着した際に歯との密着度が高まり、隙間ができにくくなります。精度の低い被せ物では、歯と被せ物の間に隙間ができやすく、そこから細菌が入り込み、再びむし歯が進行してしまうリスクが高まります。精度の良い被せ物を装着することで、長期的に健康な口腔環境を維持することができます。
 
被せ物の精度が低い場合、以下のようなリスクがあります。
 

①むし歯の再発

隙間に食べ物が詰まりやすくなり、むし歯が再発しやすくなります。
 

➁口臭や歯周病

隙間に細菌が溜まり、口臭や歯周病の原因となります。
 

➂歯や周囲の歯への負担増加

被せ物の精度が低いと、噛み合わせのバランスが崩れ、歯や顎に負担がかかりやすくなります。
 
被せ物の精度を高めるためには、歯科医師の技術とともに、使用する素材や製作工程も重要です。歯科医師との相談のもと、自分に最適な被せ物を選ぶことが大切です。
 
 

まとめ

根管治療後の被せ物は、歯を保護し、噛み合わせや見た目のために欠かせません。保険適用の硬質レジン前装冠や銀歯はコスト面でのメリットがある一方、審美性や耐久性の面でのデメリットもあります。保険適用外のジルコニアやセラミックは、見た目が自然で美しく、耐久性も高いですが、費用が高いのがデメリットです。また、被せ物の精度も重要であり、境目に隙間がないよう高精度な被せ物を選ぶことが、再治療を防ぐ鍵となります。
 
 
被せ物の選択に迷われた際は、歯科医院でのカウンセリングをおすすめします。福島周辺で根管治療や根管治療後の被せ物についてお悩みの方は、奥州福島Premiumデンタルクリニックまでお気軽にご相談ください。患者さん一人ひとりの状態に合わせた最適な選択をサポートいたします。
 
 


監修
奥州福島Premiumデンタルクリニック
TOKU根管治療専門室 鈴木篤太郎


 

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1. インプラントが高価な理由

2. インプラントの素材とその重要性

3.インプラントと他の治療法の違い

4.インプラントが選ばれる理由

 
 
インプラント治療は「歯を失ってしまった場合の選択肢」として、多くの患者さんが検討される治療法の一つです。しかし、一般的な義歯やブリッジと比較すると高価なため、その理由やメリットを理解することが大切です。今回は、インプラントが高価である理由やその素材、他の治療法との違い、そして多くの方に選ばれる理由について詳しく解説します。
 
 

1. インプラントが高価な理由

インプラント治療が高額になるのには、いくつかの理由があります。主なものは以下の通りです。
 

①自由診療であること

インプラント治療の費用が高い理由の一つは、自由診療であるためです。日本では、インプラントは保険適用外の治療法に該当し、治療費が全額自己負担となります。自由診療であるため、治療にかかる費用が歯科医院ごとに異なり、治療に必要な素材や技術、機器などにかかる費用がそのまま患者さんへの費用に反映されます。
 

➁精密な検査・診断が必要

インプラント治療では、歯科医師が使用する器具や設備、治療計画の立案など、精密な検査・診断が求められます。患者さんの口腔内の状態を詳細に把握するため、CTスキャンやレントゲンなどが用いられます。このため、治療にかかるコストは他の保険適用の治療法に比べて高くなることが一般的です。
 

➂インプラントの素材

さらに、インプラントそのものの素材にも高価な素材が使用されており、耐久性や安全性を確保するための品質管理や、製造過程での厳しい基準もあります。
 
 

2. インプラントの素材とその重要性

 
インプラントの素材には主にチタンが使用されています。
 
チタンは骨との結合が非常に良好で、生体適合性が高く、体に優しい素材です。骨と強固に結びつく性質があるため、インプラントが定着しやすく、長期間にわたり使用できるメリットがあります。また、チタンは金属アレルギーが少なく、医療分野でも人工関節や骨固定装置に広く使用されている素材です。
 
また、インプラントの人工歯根は、強度と耐久性を高めるために特別なコーティングが施されていることがあります。これにより、日常の噛む力に耐える強さが得られ、長く快適に使用することができます。
 
人工歯冠(上部構造)には、審美性を考慮してセラミックなどの素材が使われることが多く、天然の歯に近い色や形状に仕上げられるため、見た目の美しさも高いです。
 
 

3.インプラントと他の治療法の違い

インプラント治療は、義歯やブリッジと比べて、見た目や機能性において大きなメリットを持っています。以下は、インプラントが他の治療法と異なる点についての比較です。
 

義歯(入れ歯)との違い

義歯は取り外しが可能で、清掃がしやすいメリットがありますが、装着時の安定感が劣る場合もあります。それにより、歯茎やあごに負担がかかりやすく、違和感を感じやすいこともあります。一方で、インプラントは顎骨に直接固定されるため、安定感が高く、噛む力も自然の歯に近い強さを持っています。
 

ブリッジとの違い

ブリッジ治療は、失われた歯の両側の健康な歯を削り、連結することで欠損部分を補う方法です。このため、隣接する健康な歯に負担がかかり、将来的に歯の寿命が短くなるリスクもあります。一方、インプラントは独立して顎骨に固定されるため、隣の歯に影響を与えず、健康な歯を削らずに済むため、残った歯を守りながら治療できるメリットがあります。
 
 

4.インプラントが選ばれる理由

インプラント治療は費用が高くても多くの方に選ばれる理由は、その「機能性」と「審美性」にあります。以下に、インプラントが選ばれる主な理由を挙げます。
 

①自然な見た目

インプラントは、見た目において非常に自然な仕上がりとなるため、義歯やブリッジと比べて他人に気づかれることが少なく、自信を持って笑顔を見せることができるでしょう。
 

➁噛む力の強さと安定性

インプラントは、顎骨に固定されるため、噛む力が強く、比較的安定性が高いです。食事が楽しめるだけでなく、噛むことで得られる満足感も大きいでしょう。
 

➂他の歯を削ることがない

インプラントは、隣接する歯に負担をかけずに独立して機能するため、他の歯を削ることがないのが大きなメリットです。これにより、将来にわたって健康な歯を守りやすくなります。
 

④長持ちする

インプラントは適切にケアすることで、数十年にわたって使用できる耐久性を持っています。定期的なメンテナンスを行えば、長期的に快適な使用が可能です。
 
インプラント治療は、確かに費用が比較的高い治療ではありますが、長期間の安定性や自然な見た目、そして健康な歯を守りながら治療できる点など、多くのメリットがあります。そのため、義歯やブリッジに代わる治療法として選ばれています。特に、失った歯の機能を取り戻し、噛む力や美しさを保ちたいと考える方にとって、インプラントは魅力的な選択肢となるでしょう。
 
 
歯を失ったままにしておくと、口腔内や顎の骨にさまざまな影響を及ぼす可能性があるため、早めに歯科医師に相談し、適切な治療法を見つけることが大切です。福島市でインプラント治療をご検討されている方は、お気軽に奥州福島Premiumデンタルクリニックまでご相談ください。
 
 


監修
 院長・審美歯科担当 山田 恵理


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1. インプラント歯周炎とは?その症状と進行状況

2. インプラント歯周炎になる原因

3. インプラント歯周炎の治療法

4. インプラント歯周炎の予防法

 
 
インプラント治療は失った歯を補うための画期的な治療法ですが、インプラント周囲に起こる炎症「インプラント歯周炎」には注意が必要です。
今回は、インプラント歯周炎の原因、症状の進行、治療法、そして予防法について詳しく解説します。
 
 

1. インプラント歯周炎とは?その症状と進行状況

インプラント歯周炎とは、インプラントの周囲に炎症が発生する状態を指します。これは、天然の歯の周りに起こる歯周病と同様に、細菌感染によって引き起こされるものです。インプラントの周囲にプラークや歯石が蓄積することで、歯ぐきや骨にダメージを与えます。
 
症状の進行状況については、以下のように段階的に進行します。
 

①インプラント周囲粘膜炎(初期段階)

インプラント周囲の歯肉が赤く腫れ、出血しやすくなります。痛みは少ないものの、歯茎の健康状態が悪化しているサインです。
 

②インプラント歯周炎(進行段階)

炎症が進むと、歯ぐきの下にある骨が徐々に失われます。この骨吸収が進むと、インプラントが不安定になり、最終的にはインプラントが脱落してしまう危険性が高まります。痛みや膿が出ることもあります。
 
 

2. インプラント歯周炎になる原因

 
インプラント歯周炎はさまざまな要因によって引き起こされます。ここでは、インプラント周囲炎になる原因について詳しく見ていきましょう。
 

①インプラント手術後のメンテナンス不足

インプラント手術後の定期的なメンテナンス不足は、インプラント歯周炎の大きな原因の一つです。毎日のブラッシングやデンタルフロスを怠ると、インプラント周囲にプラークや歯石がたまり、炎症を引き起こしやすくなります。
 

②むし歯や歯周病の治療不足

インプラントを埋入する前に、既存のむし歯や歯周病が十分に治療されていない場合、インプラント周囲にも炎症を引き起こす可能性があります。手術前にはむし歯治療や歯周病治療が必要です。
 

③生活習慣・既往歴

喫煙、糖尿病、免疫力の低下などが、インプラント歯周炎のリスクを高めます。これらのリスクを減らすためには、生活習慣の見直しが必要です。
 

④食いしばりや歯ぎしり

過度なくいしばりや歯ぎしりは、インプラントに負担をかけ、周囲の歯ぐきや骨に炎症を引き起こす可能性があります。必要に応じてナイトガードの使用が推奨されます。
 
 

3. インプラント歯周炎の治療法

 
インプラント歯周炎の治療法は、症状の進行状況に応じて大きく分けて非外科的治療と外科的治療の2種類があります。
 

①非外科的治療

手術を行わない治療法です。専門的なクリーニングや日常の口腔ケアが中心となります。プラークや歯石の除去、歯周ポケットの洗浄、抗菌薬の使用が行われます。
 
・インプラント周囲のスケーリング
インプラント周囲にたまった汚れやプラークを徹底的に除去します。
 
・歯周ポケット内の洗浄と薬剤の注入
歯ぐきの奥深くにある歯周ポケット内を洗浄し、抗菌薬を注入して炎症を抑えます。
 
・抗生物質の投与
感染の広がりを防ぐために、必要に応じて抗生物質を投与し、炎症を抑制します。
 
・ブラッシングや生活指導
インプラントの長期的な健康を維持するために、正しいブラッシング方法や生活習慣の改善についての指導が行われます。
 

②外科的治療

非外科的治療で改善しない場合、歯茎の切開やインプラント周囲の骨の再生治療が必要です。これにより、炎症を抑えることが期待されますが、インプラントの除去が必要になることもあります。
 
・歯茎の切開とインプラント表面の清掃
歯ぐきを切開し、インプラント周囲に溜まった汚れや細菌を徹底的に除去します。
 
・骨の再生治療
骨の吸収が進んでいる場合には、骨移植や再生を促すための治療を行います。これにより、新たな骨の形成が期待できます。
 
 

4. インプラント歯周炎の予防法

インプラント歯周炎を防ぐためには、毎日の口腔ケアと定期的な歯科検診が重要です。インプラントは天然の歯と同様に、適切なケアを怠ると、細菌感染により炎症を引き起こしやすくなります。以下でインプラント歯周炎の予防法について見てみましょう。
 

①毎日の丁寧なブラッシング

インプラント周囲を清潔に保つためには、毎日のブラッシングが欠かせません。特に、インプラントと歯ぐきの境目にプラークがたまりやすいため、細部まで丁寧に磨くことが大切です。また、デンタルフロスや歯間ブラシを使って歯と歯の間を清掃することで、プラークの蓄積を防ぐことができます。
 

②定期的な歯科検診とクリーニング

インプラントを長持ちさせるためには、定期的な歯科検診が重要です。3カ月に一回は歯科医院でのチェックを受け、インプラント周囲の状態を確認してもらうことが推奨されます。また、専門的なクリーニングを行い、日常のブラッシングでは取りきれない歯石やプラークを除去し、炎症を予防します。
 

③禁煙や生活習慣の改善

喫煙はインプラント周囲炎のリスクを大幅に高める要因の一つです。禁煙やバランスの取れた生活習慣は、口腔内の健康維持にも重要です。
 

④食いしばりや歯ぎしりへの対策

食いしばりや歯ぎしりがある場合、インプラントに過度な負荷がかかり、周囲の組織に炎症を引き起こすリスクが高まります。食いしばりや歯ぎしりがある場合は、ナイトガードなどを使用してインプラントにかかる負担を軽減することが効果的です。
 
 
インプラント歯周炎は、早期発見と適切なケアが重要です。日々の口腔ケアを徹底し、定期的な歯科検診を受けることで、インプラントの健康を守りましょう。
福島市でインプラントのケアをご希望の方は、福島Premiumデンタルクリニックにご相談ください。
 
 


監修
 院長・審美歯科担当 山田 恵理